展覧会情報 森俊夫展

写真、コンピュータによる画像、ドローイングを重ねた版画作品の制作を続ける森俊夫さんの個展です。

開催期間
2010年9月14日(火)~9月26日(日)
開館時間
11:00~19:00(※月曜休館・最終日は17:00まで)
開催場所
SPACE A
展示内容
ドローイング写真版画
作家名
森俊夫 MORI Toshio
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個展にあたって

作品「跳ぶ」(1977年)は、私の今日までの作品制作の原点となっていると考える。この作品は、アスファルト舗装された道路の上に紙を広げて、その上からコンテチョークでオートマチックにこすりだされる形態の面白さに魅かれ、そのこすりとったイメージの上に人型のドゥローイングを重ね合わせて完成させたものである。それ以来、そこに隠されているかに見える不可思議さに心を奪われてずっとそのことを考えてきた。

その結果は、1982年、靱ギャラリー(大阪)で発表されたインスタレーション作品「"描かれたもの"と"置かれたもの"」へ行き着く。この作品では、人型(描かれた形態)が置かれた廃材やコンクリート片を縫うようにして描かれている。いわば、実在しない描かれた形態と、厳然と存在する置かれた事物が作り出す形態が共に主張する空間を実現できないものかという試み(実験)であった。決して完成されたものではないが、その時の空間の認識に関する疑問は、ずっと今日まで続いている。

やがて、その疑問は、関心が平面空間の問題に戻る中で、平面内におけるイリュージョンの問題へと変化していった。コピーによって中間階層が排除された写真(透視図法的擬似三次元)と、作品の表面を暗示するドゥローイング(表面)、そして、これらの上に置かれているかに似せて印刷したもの(作品表面の上にある空間を暗示させるもの)という三重の空間認識を同一作品中に存在させるとき、どのような結果がもたらされるのかという疑問に答えたいためでであった。

今回の作品も平面空間のイリュージョンの実験という面では、今までの延長線上にある。ただ、作品表面の上の空間を暗示させる具体物、例えば「葉」などは、3Dソフトによって描かれている。有機的な生命力を保持する肉筆ドゥローイングと、コンピュータによって描かれた無機的な具体物とが共存する中で、作品がいかなる曲を奏でるか、新たに加えられた解説すべき問題である。(森俊夫)




展示風景

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森俊夫 MORI Toshio

森俊夫
 1948年 岡山市生まれ
 1970年 岡山大学教育学部卒
 1972年 京都市立芸術大学 美術専攻科修了
 1973年~1977年 プラット・インスティテュート(プラット・グラフィックスセンター)留学

個 展
 ガレリア・グラフィカ、グリーンコレクションズ・マルティプル、不二画廊、信濃橋画廊等で18回
 2008年 個展 (CASO)

グループ展・受賞、他
 第24回現代日本美術展/兵庫県立近代美術館賞(東京都美術館他)、
 大阪トリエンナーレ'94(マイドーム大阪)、アートビエンナーレ京都'93/優秀賞、
 第7回吉原洽良賞美術コンクール/優秀賞、
 天理ビエンナーレ'93/部門賞(セントラル美術館他)、
 第1回軽井沢ドゥローイングビエンナーレ/入賞(脇田美術館・猪熊玄一郎現代美術館)、
 '930BAYASHI絵画イラストコンクール/優秀賞(ABCギャラリー他)、
 アート・ナウ'80(兵庫県立近代美術館)

その他
 1998 平成10年度文化庁派遣芸術家在外研修員(ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ)
 1995 プラット・インスティテュート(ニューヨーク)
    コンピュータ・グラフィックス学科客員教員 (Guest Faculty Member)
 現在 京都文教大学現代社会学科教授

(左)「"NI / WA / TO / RI & HA / PPA" - I '09」
    82 x 180 cm
    Screen print, Photo copy on paper 2009


(中)「TO / U / GA / RA / SI - I '08」
    82 x 180 cm
    Screen print, Photo copy on paper 2008


(右)「TO / U / GA / RA / SI - II '08」
    82 x 180 cm
    Screen print, Photo copy on paper 2008

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