展覧会情報 エルクメン、シュルツェ、ザンダー、グロッセ - CASOへの感応
Erkmen, Schulze, Sander, Grosse - Four Artists Respond to CASO

この展覧会は「海岸通ギャラリー・CASO」で開催される初めての国際展であり、アメリカ人作家ドナルド・ジャッドが設立したテキサス州チナティ財団の現館長であるマリアナ・ストックブランド女史がキュレーションを担当します。

選ばれた4人の作家(アイシャ・エルクメン - トルコ、アンドレアス・カール・シュルツェ - ドイツ、カリン・ザンダー - ドイツ、カタリナ・グロッセ - ドイツ)は、CASOの空間を展覧会の直前に認識した時点より制作にとりかかります。つまり、CASOのもつ独特な空間が創造を想起し、空間との関係において作家は各々の独自のコンセプトのもとに作品制作を展開して行くことになります。敢えていえば「アートと空間」という言葉がこの展覧会に相応しい名称かもしれませんが、もとより作家個々のコンセプトを尊重し各作家の名前をタイトルにし、「four artists respond to CASO」をサブタイトルといたしました。

各々の作家は国際的に十分な発表歴もあり、秀れた作家として高い評価を得ています。日本、大阪、「海岸通ギャラリーCASO」でしか創造できないアートの呈示になります。秀れたアートが物としての存在だけではなく、作家固有のコンセプトの中に密んでいることを新たに主張する展覧会になるでしょう。

11月1日には作家・キュレーターによるレクチャー、パーティーを予定しています。



 主催:ギャラリーヤマグチ
 キュレーション:
    マリアナ・ストックブランド(チナティ財団館長)
    Curated by Marianne Stockebrand (Chinati Foundation)
 助成:大阪ドイツ文化センター、ifa、国際交流基金
 後援:トルコ大使館(「トルコの時代・2003年日本におけるトルコ年」)、朝日新聞社
 協力:住友倉庫



 連絡先: ギャラリ-ヤマグチ (info@g-yamaguchi.com)
 〒552-0022 大阪市港区海岸通2-7-23
 TEL:06-6577-0998 FAX:06-6577-0995

開催期間
2003年11月1日(土)~11月30日(日)
開館時間
11:00~19:00(※月曜休館・最終日は17:00まで)
入場料: 500円
開催場所
SPACE A, B, C, D
展示内容
インスタレーションギャラリーヤマグチ映像立体絵画
作家名
アイシャ・エルクメン (トルコ)
 AYSE ERKMEN
アンドレアス・カール・シュルツェ (ドイツ)
 ANDREAS KARL SCHULZE
カリン・ザンダー (ドイツ)
 KARIN SANDER
カタリーナ・グロッセ (ドイツ)
 KATHARINA GROSSE
シンポジウム 「CASOへの感応―four artists respond to CASO」

主旨及び目的:
4人の出展作家との討論にて、アートと空間の関係、アートの空間性、空間のアート性を主題にし、最終的にはアートの理想的な設置場所や在り方を探究することを目的とします。
進行役をストックブランド女史、パネラーはメシャード氏を中心に各作家を交えたシンポジウムになります。

■ CASOへの感応―four artists respond to CASO ■

 2003年11月1日(土) 海岸通ギャラリー・CASO
 共催: 大阪ドイツ文化センター

 ・午後2時~3時30分   スライドレクチャー
    「4人のアーティスト」   フリードリッヒ・メシェード
    (DAADベルリン、アーティスト・イン・レジデンシープログラム・ディレクター)

 ・午後3時45分~5時  パネルディスカッション
   司会:   山口 孝(ギャラリーヤマグチ)
   進行役: マリアナ・ストックブランド(チナティ財団館長)
   パネラー:
          フリードリッヒ・メシェード(DAADベルリン・ディレクター)
          アイシャ・エルクメン(作家・トルコ)
          アンドレアス・カール・シュルツェ(作家・ドイツ)
          カリン・ザンダー(作家・ドイツ)
          カタリーナ・グロッセ(作家・ドイツ)

 ・午後6時~  レセプション


パネラー:
マリアナ・ストックブランド Marianne Stockebrand
1979年、ミュンヘン、ルードヴィッヒマクシミーリアーン大学にて文学、芸術史の博士過程修了後、カイザー・ヴィルヘルム・クレフェルト美術館学芸員(ハウスランゲ、ハウスエスター、ドイツ)、ミュンスターのヴェストファーリシャー 美術協会館長、ケルン 美術協会館長を勤め、現在、チナティ財団(マーファ、テキサス州)の館長に就任。リチャード・セラ、シンディー・シャーマン、ドナルド・ジャッド等、数多くの展覧会を企画するとともに、展覧会での講義も行う。ニューヨークにあるディア芸術センター、スイスにあるベルン美術館等を始め、日本では滋賀県立近代美術館、伊丹市立美術館で講義を行う。

フリードリッヒ・メシェード Friedrich Meschede
1955年、リップシュタットに生まれる。ヴォルツブルグマキシミリアン大学にて美術歴史/民俗学を学んだ後、1987年ドイツ人彫刻家ウルリッヒ・ルックリエムの論文と共に美術歴史の博士号を収得。1985年からミュンスターにあるティロル州立フェルディナント美術館にてアシスタントキューレーターを務め、アートインパブリックプロジェクトとしての"スカルプチャー・プロジェクト・イン・ミュンスター1987"において活躍する。現在、デミアン・ハ-スト,ベルナード・フライツ, アイシャ・エルクメンといったアーティスト達のエキシビションキューレーターを続けながらベルリンにあるDAADセンター(German Academic Exchange Service) で部長を務める。





SPACE A アイシェ・エルクメン Ayse Erkmen

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「シャンバル」  1999 ビデオアニメーション
" Chambal"  1999 Video animation


ベルリンの動物園にいる「シャンバル」という名のライオンを長時間撮影し、一こまずつ並べ替えて、アメリカの映画会社MGMのタイトル映像となっているライオンのしぐさに似せるようアニメーション化したDVD作品です。
スペースAに展示しているカリン・ザンダーの鶏卵の作品と対峙し、百獣の王「ライオン」と弱者を象徴する「にわとり(Chicken)」との関係性をもって展示され、同時に観客に対する「ウェルカム」と「グッドバイ」、つまり展覧会を観に来た人にとっての始めと終わりの時間的な問題をもあらわします。



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アイシェ・エルクメン Ayse Erkmen

1949年トルコ・イスタンブール生まれ。イスタンブール市芸術大学彫刻科卒。87年よりトルコを拠点に個展を開催、93年ごろよりドイツを中心にヨーロッパ各地のギャラリーおよび美術館にて個展開催、グループ展に参加する。2000年には東京のギャラリードゥで個展を開催する。
主にイスタンブールに住み、ベルリンにもアトリエを持つ。国立フランクフルト美術アカデミー教授。




SPACE A カリン・ザンダー Karin Sander

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「イタリック体の卵」  2001 空気乾燥された白と褐色の鶏卵、白と茶色の台座(各125x30x30cm)
" Italic Eggs"  2001 air-dried chicken eggs, two plinths


「・・・自然に乾く過程で、卵殻の内側の卵白と卵黄は、卵殻の内部から緩んで引き締まった塊に収縮し、それ自体が卵の重力の支点となる。卵の状態は、外部の影響によっては処理されず、ただ乾燥してゆく過程の結果である。卵は、イタリック書体で書かれる文字と解釈される。 (カリン・ザンダー)」
作品はほぼスペースの中央に置かれ、たった2つの卵と台座が大きなスペースを支配しています。スペースの持つヴォリュームも良く考えられ、何もないスペースそのものも取り込んだ非常に大胆な展示となっています。



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カリン・ザンダー Karin Sander

1957年ドイツ・ベンズブルグ生まれ。市立シュツットガルト美術アカデミー卒。89年から1年間ニューヨーク・ホイットニー美術館のスタジオプログラムに参加。92年のドイツ・アブタイベルグ美術館の個展で大好評を得、彼女の作品は国際的に認知される。98年にはスイス・サンクトガレン市立美術館でも個展を開催。日本でも最近は、国立国際美術館の「身体とロゴス」、千葉市美術館・京都国立近代美術館・福岡市美術館の「ミニマル/マキシマル」にも参加している。
現在ベルリン在住。国立ベルリン美術アカデミー教授。




SPACE B アンドレアス・カール・シュルツェ Andreas Karl Schulze

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「左に曲がります。右に曲がります。まっすぐ行きます。どうも。」
   2003 1363枚の正方形のカラー綿布 (各5x5cm)
" HIDARI NI MAGARI MASU. MIGI NI MAGARI MASU. MASSUGU IKI MASU. DOMO." 
   2003 1363pieces of coloured cotton squares, 5x5cm each


タイトルも全ての方向に作品があることを示しているように、スペースを囲む4面の壁面の上に、ある法則によって小さな色が配置されています。観る人の背後にも何かを感じさせる作品であり、また作品の中にまでも入っていく感覚が生まれ、ペイントした小さな作品を巨大な絵画として成立させるという絵画の新しい方向性を示しています。



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アンドレアス・カール・シュルツェ Andreas Karl Schulze

1955年ドイツ・リェイドに生まれる。85年国立デュッセルドルフ美術アカデミーのミュンスター校卒。アカデミー在籍中より展覧会に参加し、ヨーロッパを中心に活躍。93年テキサス・チナティ財団のアーティスト・レジデンス・プログラムに参加し、ドナルド・ジャッドに注目され、その後98年福井県立鯖江高校の大規模な恒久展示プログラムに参加する。2002年ドイツ・ハイルブロンの美術館で大規模な個展。
現在ドイツ・ケルン在住。




SPACE C, D カタリナ・グロッセ Katharina Grosse

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「無題」  2003 壁の上にアクリルスプレー
" Untitled"   2003 Acrylic on wall 


スペースAから望むと、何もない白い壁だけが強調され、スペースに入り込んだとき、背後にスプレーで描かれた豊かな色が白い壁や天井にまで広がっている巨大な絵画が出現します。また分割された2つのスペースにまでその絵画がまたがり、一ヶ所からは全体を見渡せなくなっています。絵画としての構成のあり方に新しい方向が見え、このスペースでしか見られない特殊な作品を展示しています。



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カタリナ・グロッセ Katharina Grosse

1961年ドイツ・フライブルグ生まれ。96年よりドイツ・アメリカ・スイス・オーストラリア等で個展・グループ展を開催。99年にはテキサスのチナティ財団のアーティスト・イン・レジデンスに参加。2001年、韓国・慶州のアートソンジェ美術館、ロンドンのホワイトキューブギャラリーで個展を開催するとともに、イスラエル、ブラジル、チリでもグループ展に参加している。
現在、デュッセルドルフとベルリンにて制作、在住。ベルリン芸術大学教授。




SPACE Y ギャラリーヤマグチのスペース

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031101ESSG-y3.jpg カリン・ザンダー作品


アイシャ・エルクメン、カリン・ザンダー、アンドレアス・K・シュルツェ、カタリナ・グロッセ

4人のコラボレーションによる小品の展示。話し合いにより壁が茶色に塗られた空間に、話し合いによって決まった位置に作品が展示されている。


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